エリアデータ · 横浜市
横浜市 18 区で災害に強い区 — 取引があった 398 町の洪水・土砂・液状化を実データで照合
公開: 2026 年 9 月 16 日 · データ取得日 2026 年 9 月 16 日 · SafeLand 編集部
読む前に、気になる住所で試してみる
この記事で扱う内容の多くは、住所を入れるだけで自動チェックできます。
登録不要・無料。町名まででかまいません。丁目・番地まで入れると判定が正確になります。マンション名・部屋番号は分析対象から除外され、 入力した住所は 30 日で削除されます。
横浜は、海に面した平地と、内陸の丘陵が 1 つの市に同居しています。 「横浜市で災害に強い区はどこか」という問いに一律の答えが出ないのは、 洪水・土砂災害・液状化がそれぞれ別の場所で効いてくるからです。
この記事では、実際に家や土地が売買された町を 1 つずつ公開データと照合しました。 評判や地形の一般論ではなく、直近四半期に取引があった 18 区・398 町の実測値です。
この記事で分かること
- 18 区で、取引があった町のうち何 % が洪水・土砂災害・液状化に該当するか
- 最も少ないのは青葉区で、照合した 23 町が3 つとも非該当だったこと
- 最も多いのは南区・中区・鶴見区 (68〜71%) であること
- 該当が少ない区が、将来人口で二つに割れること。 青葉区・緑区・都筑区は人口が保たれ、泉区・瀬谷区・港南区・旭区は大きく減る見込み
- 両方の条件を満たすのは都筑区であること
調べ方 — 取引があった町を照合する
- 国土交通省の不動産情報ライブラリから、直近四半期に取引があった町を区ごとに集める (18 区・398 町)
- 町名を位置特定して、町の代表点を得る
- 整形後の住所に同じ区・同じ町が残っているかを確認する。別の場所に寄せられた町は数に入れず落とす
- その代表点で洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域・液状化傾向図を照合する。 液状化は調査範囲に入っているかではなく、判定が「しやすい」側のものだけを数える
区を 1 地点で代表させていません。出ている割合は、実際に人が買っている場所のうち何 % が該当したか、です。
この照合で分からないこと
- 判定は町の代表点に対するものです。同じ町でも、道を 1 本はさむと変わることがあります
- その四半期に取引が無かった町は入っていません。区内の全町が母数ではありません
- ハザードの区域は行政が公表している想定です。見直されることがあり、 個々の建物の構造や地盤改良までは示しません
- 単価の中央値は種別が混在した取引額から計算したもので、公示地価ではありません
災害の該当が少ない順
「いずれか」は、洪水・土砂・液状化のうち 1 つ以上に該当した町の数です (同じ町が 2 つに該当しても 1 と数えます)。
| 順位 | 区 | 照合した町 | 洪水 | 土砂 | 液状化しやすい | いずれか |
|---|---|---|---|---|---|---|
| 1 | 青葉区 | 23 | 0 (0%) | 0 (0%) | 0 (0%) | 0 (0%) |
| 2 | 緑区 | 16 | 1 (6%) | 0 (0%) | 1 (6%) | 1 (6%) |
| 3 | 泉区 | 13 | 1 (8%) | 0 (0%) | 0 (0%) | 1 (8%) |
| 4 | 旭区 | 31 | 2 (6%) | 1 (3%) | 0 (0%) | 3 (10%) |
| 5 | 港南区 | 16 | 0 (0%) | 1 (6%) | 1 (6%) | 2 (13%) |
| 6 | 瀬谷区 | 16 | 0 (0%) | 0 (0%) | 2 (13%) | 2 (13%) |
| 7 | 都筑区 | 14 | 1 (7%) | 0 (0%) | 2 (14%) | 2 (14%) |
| 8 | 保土ケ谷区 | 28 | 3 (11%) | 2 (7%) | 5 (18%) | 8 (29%) |
| 9 | 磯子区 | 15 | 0 (0%) | 0 (0%) | 5 (33%) | 5 (33%) |
| 10 | 戸塚区 | 18 | 2 (11%) | 3 (17%) | 2 (11%) | 6 (33%) |
| 11 | 栄区 | 15 | 2 (13%) | 1 (7%) | 4 (27%) | 5 (33%) |
| 12 | 神奈川区 | 26 | 1 (4%) | 0 (0%) | 9 (35%) | 9 (35%) |
| 13 | 金沢区 | 19 | 3 (16%) | 1 (5%) | 9 (47%) | 10 (53%) |
| 14 | 港北区 | 25 | 11 (44%) | 3 (12%) | 12 (48%) | 16 (64%) |
| 15 | 西区 | 20 | 10 (50%) | 1 (5%) | 12 (60%) | 13 (65%) |
| 16 | 鶴見区 | 22 | 14 (64%) | 0 (0%) | 15 (68%) | 15 (68%) |
| 17 | 中区 | 43 | 11 (26%) | 2 (5%) | 30 (70%) | 30 (70%) |
| 18 | 南区 | 38 | 16 (42%) | 2 (5%) | 25 (66%) | 27 (71%) |
上位と下位の差がはっきり出ました。内陸の丘陵にある青葉区・緑区・泉区・旭区は 該当が 0〜10% にとどまる一方、 海と川に近い南区・中区・鶴見区・西区は 65〜71% です。 中区は照合した 43 町のうち 30 町が液状化の「しやすい」判定で、 これは 18 区で最も多い数です。
該当が少ない区は、将来人口で二つに割れる
ここが横浜の特徴です。災害の該当が少ない区をそのまま「選ぶべき区」にはできません。 同じく該当が少なくても、2050 年の推計人口が大きく違います。
| 区 | 災害いずれか | 2050 年変化率 | 高齢化率 | 単価中央値 |
|---|---|---|---|---|
| 青葉区 | 0% | -6.2% | 21.9% | ¥457,143 |
| 緑区 | 6% | -4.0% | 24.4% | ¥350,000 |
| 泉区 | 8% | -15.2% | 29.0% | ¥307,692 |
| 旭区 | 10% | -14.4% | 29.7% | ¥244,444 |
| 港南区 | 13% | -17.6% | 28.6% | ¥307,692 |
| 瀬谷区 | 13% | -20.3% | 28.2% | ¥260,000 |
| 都筑区 | 14% | +2.9% | 18.1% | ¥460,000 |
| 保土ケ谷区 | 29% | -9.2% | 26.0% | ¥240,000 |
| 磯子区 | 33% | -9.5% | 27.0% | ¥369,231 |
| 戸塚区 | 33% | -4.1% | 25.6% | ¥312,500 |
| 栄区 | 33% | -16.0% | 31.2% | ¥284,211 |
| 神奈川区 | 35% | +1.0% | 21.1% | ¥656,250 |
| 金沢区 | 53% | -23.6% | 29.5% | ¥357,143 |
| 港北区 | 64% | +5.3% | 19.2% | ¥583,333 |
| 西区 | 65% | +8.9% | 18.9% | ¥950,000 |
| 鶴見区 | 68% | +2.2% | 20.6% | ¥600,000 |
| 中区 | 70% | -1.0% | 22.5% | ¥853,333 |
| 南区 | 71% | -10.9% | 26.3% | ¥538,462 |
該当が少ない側のうち、青葉区 (-6.2%)・緑区 (-4.0%)・都筑区 (+2.9%) は 2050 年でも人口が比較的保たれます。一方で瀬谷区 (-20.3%)・ 港南区 (-17.6%)・泉区 (-15.2%)・ 旭区 (-14.4%) は大きく減る見込みです。「災害の該当が少ない」と「街が維持される」は、同じことを意味していません。
両方を満たしているのが都筑区でした。該当率は 14% と低いほうで、 2050 年の推計人口は +2.9% と 18 区で数少ない増加区、 高齢化率も 18.1% と 18 区で最も低い水準です。
逆に、人口が増える見込みの区の多くは該当が多い側にあります。 西区 (+8.9%)・港北区 (+5.3%)・ 鶴見区 (+2.2%) はいずれも該当が 64% 以上です。中区は転入超過率が 1.52% と 18 区で最も高く、人が集まり続けている区でもあります。該当が多い区は「避ける区」ではなく、住所単位で確認する手間が増える区と考えるほうが実態に合います。
区ごとに見ると
- 青葉区 — 照合した 23 町すべてが 3 つとも非該当。 2050 年は -6.2% と緩やかな減少で、高齢化率は 21.9%。
- 都筑区 — 該当 14%、2050 年 +2.9%、高齢化率 18.1% で 18 区で最も若い。該当と人口の両方で条件が良い唯一の区。
- 緑区 — 該当 6%(16 町中 1 町)。2050 年 -4.0% と減少は小さい。
- 瀬谷区・港南区・泉区・旭区 — 該当は 8〜13% と少ないものの、2050 年は -20.3%〜-14.4% の減少見込み。
- 金沢区 — 該当 53%、2050 年 -23.6% と 18 区で最も減る見込み。転入超過率も -0.07% とわずかに転出超過。
- 中区・南区・鶴見区・西区 — 該当は 65〜71% と高い。 ただし西区・鶴見区は人口が増える見込みで、中区は転入超過率が 18 区で最も高い。
購入前に確認すること
区の割合は候補を絞る材料であって、住所の答えではありません。 同じ町でも道を 1 本はさむと判定が変わることがあります。候補が決まったら、 次は住所単位で見てください。
- その住所が洪水浸水想定区域に入るか、入るなら想定される深さはどれくらいか
- 土砂災害警戒区域・特別警戒区域に、敷地のどの部分がかかっているか
- 液状化の判定が「しやすい」側か、地盤改良の履歴が残っているか
- 周辺の取引価格と、その町の人口がこの 10 年でどう動いたか
SafeLand では、住所を入れると公開データから該当の有無をその場で確認できます。 登録は不要です。
出典と数字の定義
- 取引があった町・取引件数・単価中央値: 国土交通省 不動産情報ライブラリ
- 洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域・液状化傾向図: 同ライブラリ
- 人口・高齢化率・転入超過率・2050 年推計人口: 総務省統計局 e-Stat
- 町の代表点: Google Geocoding(整形住所が同じ区・同じ町であることを確認済み)
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