SafeLand
ログイン

エリアデータ · 神戸市

神戸市 9 区で災害に強い区 — 取引があった 255 町の洪水・土砂・液状化を実データで照合

公開: 2026 年 9 月 11 日 · データ取得日 2026 年 9 月 11 日 · SafeLand 編集部

読む前に、気になる住所で試してみる

この記事で扱う内容の多くは、住所を入れるだけで自動チェックできます。

登録不要・無料。町名まででかまいません。丁目・番地まで入れると判定が正確になります。マンション名・部屋番号は分析対象から除外され、 入力した住所は 30 日で削除されます。

「神戸市で災害に強い区はどこか」は、六甲山と海に挟まれた神戸らしい問いです。 北に山、南に海と川。水害と土砂災害と液状化は、それぞれ別の場所で効いてきます。

この記事では、実際に家や土地が売買された町を 1 つずつ公開データと照合しました。 評判や地形の一般論ではなく、2026 年第 1 四半期に取引があった 9 区・255 町の実測値です。

この記事で分かること

  • 9 区で、取引があった町のうち何 % が洪水・土砂災害・液状化に該当するか
  • 該当が少ないのは西区・北区・垂水区、多いのは東灘区・兵庫区であること
  • 災害の該当が少ない区ほど、2050 年の人口が大きく減るという逆の関係
  • その中で両者のバランスが最も良いのが灘区であること

調べ方 — 取引があった町を照合する

区の評価を 1 地点で決めることはできません。そこで、国土交通省 不動産情報ライブラリから2026 年第 1 四半期に取引があった町名を区ごとに集め、町ごとに位置を特定して、 その代表点が次の 3 つに当たるかを調べました。

  • 洪水浸水想定区域に入っているか
  • 土砂災害警戒区域に入っているか
  • 液状化傾向図の判定が「液状化しやすい」側か (範囲内かどうかではない)

取引があった町に絞っているのは、実際に人が買っている場所の災害リスクを見るためです。 位置を特定した住所が同じ町に着地していることは、255 町すべてで確認しました。

災害の該当が少ない順

「いずれか」は、3 つのうち 1 つ以上に該当した町の数です (重複は除いています)。

順位区照合した町洪水土砂液状化しやすいいずれか
1西区192 (11%)0 (0%)1 (5%)2 (11%)
2北区281 (4%)2 (7%)0 (0%)3 (11%)
3垂水区322 (6%)0 (0%)2 (6%)4 (13%)
4須磨区244 (17%)1 (4%)4 (17%)6 (25%)
5灘区343 (9%)6 (18%)1 (3%)10 (29%)
6中央区3611 (31%)1 (3%)11 (31%)15 (42%)
7長田区2311 (48%)1 (4%)12 (52%)13 (57%)
8東灘区2717 (63%)3 (11%)12 (44%)21 (78%)
9兵庫区3220 (63%)4 (13%)18 (56%)27 (84%)

順位は目安です。

区ごとの町の数は 19〜36 と少なく、数ポイントの差には意味を持たせないでください。 上位の西区・北区・垂水区 (11〜13%) は実質同じ水準、 東灘区・兵庫区 (78〜84%) も同じ水準と読むのが妥当です。

はっきりしているのは、海と川に近い区ほど該当が多いことです。 兵庫区では 32 町中 20 町 (63%) の代表点が洪水浸水想定区域に入り、 液状化しやすい判定も 18 町ありました。

災害に強い区と、人口が保たれる区は一致しない

同じ順番のまま、2050 年の推計人口と高齢化率を並べます。

区災害いずれか2050 年変化率高齢化率単価中央値
西区11%-28.2%27.3%¥216,667
北区11%-29.6%31.2%¥78,947
垂水区13%-23.9%29.3%¥240,000
須磨区25%-27.6%31.8%¥184,615
灘区29%-6.9%24.2%¥430,000
中央区42%+2.6%21.1%¥850,000
長田区57%-25.9%32.6%¥184,211
東灘区78%-11.7%23.6%¥462,500
兵庫区84%-10.6%26.8%¥476,190

上から下へ、災害の該当は増えていきます。ところが人口の見通しは逆で、該当が最も少ない西区・北区・垂水区は、2050 年の人口が -23.9%〜-29.6% と大きく減る側に入ります。 高齢化率も 29.3〜31.2% と高めです。

反対に、人口が増える見通しなのは中央区 (+2.6%) だけですが、 中央区は取引があった町の 42% が災害のいずれかに該当しています。

バランスが最も良いのは灘区でした。

災害のいずれかに該当した町は 29% と中位で、洪水 (9%) と 液状化しやすい判定 (3%) は少なく、該当の多くは六甲山側の土砂災害警戒区域です。 2050 年の人口は -6.9% と、中央区に次いで減少が小さい見通しです。

つまり神戸市では、「災害に強い区を選ぶ」ことと「人口が保たれる区を選ぶ」ことが、 そのままでは両立しません。どちらを優先するかは、保有する期間と、将来売る可能性によります。

区ごとに見ると

  • 兵庫区・長田区: 新開地・湊町・大開通 (兵庫区)、駒ケ林町・二葉町 (長田区) など南部の平地で、 洪水と液状化しやすい判定が重なります。
  • 東灘区: 魚崎・住吉南町・深江といった南部に加えて、岡本・御影山手など山側の町でも 代表点が洪水浸水想定区域に入りました。住吉川などの川沿いは山側でも該当します。
  • 中央区: 海岸通・新港町・ポートアイランド (港島) など臨海部に該当が集まります。
  • 灘区: 洪水は大和町・灘北通・灘南通の 3 町だけで、該当の多くは 篠原本町・鶴甲・国玉通など六甲山側の土砂災害警戒区域です。
  • 須磨区・垂水区・北区・西区: 該当は少なく、須磨浦通・塩屋町など海沿いや、 道場町・玉津町など一部の川沿いに限られます。

東灘区 — 選んだ 3 地点と区全体のずれ

以前の記事で、東灘区の 3 地点 (岡本 1 丁目・住吉宮町 1 丁目・深江浜町) を確認したときは、 3 地点とも洪水浸水想定区域に該当しませんでした(東灘区の記事)。

ところが区全体では、取引があった 27 町のうち 17 町 (63%) の代表点が洪水浸水想定区域に入っていました。 岡本も、町の代表点では該当しています。同じ「岡本」でも、岡本 1 丁目 1 は該当せず、町の代表点は該当する。3 地点がたまたま該当しなかっただけで、「東灘区は洪水の心配が少ない」とは読めません。 地点を選べば「きれいな結果」はいくらでも作れる、ということでもあります。

購入前に確認すること

  1. 検討している物件の番地で、洪水・土砂災害・液状化を確かめる。この記事の数字は町の代表点のもので、同じ町でも住所で結果が変わります。
  2. 臨海部 (兵庫区・長田区・中央区・東灘区の南部) では、津波と高潮も確認する。この照合の「洪水」は川の洪水浸水想定区域で、津波・高潮は含みません。
  3. 山側 (灘区・北区・須磨区の一部) では、土砂災害警戒区域の区域図と擁壁を見る。土砂の区域は斜面ごとに細かく指定されるため、町の代表点では拾いきれません。
  4. 人口の減少が大きい区では、売るときの買い手の数を考える。北区・西区・須磨区・長田区・垂水区は 2050 年の減少が大きい見通しです。 長く住むなら問題は小さいですが、住み替えを想定するなら売却までの期間を不動産会社に聞いておく価値があります。

この照合で分からないこと

  • 町の中の場所ごとの違い — 1 町を 1 点で代表させています
  • 土砂災害の全体量 — 細い区域は代表点に当たりにくく、実際より少なく出やすい
  • 津波・高潮・内水氾濫 — 今回の「洪水」には含まれません
  • 地震の揺れやすさ — 今回の照合には含まれません
  • 取引が無かった町 — 2026 年第 1 四半期に取引が記録された町だけが対象です

出典と数字の定義

  • 照合した町: 国土交通省 不動産情報ライブラリ (不動産取引価格情報) で 2026 年第 1 四半期に取引があった町名。9 区計 255 町
  • 町の代表点: Google Geocoding で「兵庫県神戸市 + 区 + 町名」を位置特定した点。整形住所が同じ町に着地したことを全町で確認
  • 洪水・土砂災害・液状化: 同ライブラリの洪水浸水想定区域・土砂災害警戒区域・液状化傾向図。液状化は判定が「しやすい」側の町だけを数えた
  • 人口・2050 年推計人口: 総務省統計局 国勢調査 2020 年・将来推計人口 (e-Stat 経由)
  • 高齢化率: 社会生活統計指標 (65 歳以上人口割合、2020 年、e-Stat 経由)
  • 単価中央値: 取引総額 ÷ 面積 の中央値。土地・戸建て・マンションが混在し、地価ではありません
  • データ取得日: 2026 年 9 月 11 日

他のガイド

続けて読みたい記事

この記事の内容を、あなたの住所で確認する

洪水・土砂災害・液状化・地形・将来人口を公的データから自動で照合し、購入前に確認すべき点を整理します。結果はその場で表示されます。

登録不要・無料。町名まででかまいません。丁目・番地まで入れると判定が正確になります。マンション名・部屋番号は分析対象から除外され、 入力した住所は 30 日で削除されます。

先にサンプルレポートを見る

本記事の数値は 2026 年 9 月 11 日 に国土交通省 不動産情報ライブラリ・総務省統計局 e-Stat・Google Geocoding から取得したものです。ハザードの判定は各町の代表点に対するもので、町内のすべての住所に当てはまるわけではありません。本記事は参考情報であり、鑑定評価や投資助言ではありません。